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老齢厚生年金はいつから、いくらもらえるか

 

2017年8月に年金制度が改正されて、老齢年金に関しては受給しやすくなりました。これによって、少しでも老後の生活が安定する人が増えてほしい、という趣旨のものです。

その一方で、年金の受給開始年齢が70歳になるかもしれないという検討がされているということで、先行きが見えていない部分もあります。

老齢年金の受給は、老後の生活の非常に大きなウェイトを占めるものです。いつからいくらもらえるかを知らないと、それ以外の貯金はいくら必要か、ということがわからなくなりますので、ご自身の年金額をよく確認しておくことが肝要です。

※このページでは、「老齢厚生年金」について説明しますので、「老齢基礎年金」については、老齢基礎年金はいつから、いくらもらえるのか、を参照してください。繰り上げ、繰り下げ支給についても同じページを参照してください。
※障害者・長期加入者の特例、第3種被保険者の特例は、ここでは省略します。
※在職老齢年金に関しては、別のページを参考にしてください。

 

被保険者期間

 

厚生年金は、年金制度の2階建て部分にあたり、基礎年金(いわゆる国民年金)に上乗せして支給されるものです。対象者は、厚生年金保険の適用事業所に勤めてきて、厚生年金保険料を支払ってきた方(会社員、公務員)です。ずっと自営業でやってこられた方は、受給できません。

 

まず、どれだけの期間、保険料を払えば老齢厚生年金がもらえるのかを確認します。

厚生年金は国民年金と密接な関係があり、老齢基礎年金の受給資格がなければ、老齢厚生年金ももらえません。

受給資格をもらうためには、国民年金の
納付済期間+免除期間+合算対象期間=被保険者期間が10年(120月)以上
あることが必要です。

細かい要件等は、ここでは省略します。

 

保険料を払ってきた期間=会社に勤めていた期間を「被保険者期間」といいます。

被保険者期間は1か月あればいいということになっていますので、1回でも保険料を納めていればもらえることになります(ただし、額は非常に少なくなります)。

 

以上を踏まえ、老齢厚生年金は、
①国民年金の被保険者期間が10年以上
②厚生年金保険の被保険者期間が1か月以上
を満たせば受給することができます。

 

特別支給の老齢厚生年金

 

老齢厚生年金にも、2つの種類があります。1つは65歳からもらえる「原則支給」というもので、もう1つは生年によって65歳になる前にもらえる場合がある「特別支給」というものです。

特別支給の老齢厚生年金は、さらに「報酬比例部分」と「定額部分」に分かれ、報酬比例部分は65歳以降の原則支給に、定額部分は老齢基礎年金に該当します。

男性は昭和36年4月1日生まれの方まで、女性は昭和41年4月1日生まれの方までが特別支給の対象になります。

 

特別支給の厚生年金は、国民年金の受給資格期間を満たし、かつ、厚生年金の被保険者期間が1年以上必要です。

 

この特別支給の老齢厚生年金は、原則支給のものとは別物であり、65歳になったら受給権を失うものです。その代わりに65歳からは本当の老齢厚生年金と老齢基礎年金をもらうことになります。

ですから、特別支給に関しては、繰り上げや繰り下げといったこととは無関係で、決まった期間しか受給できませんので、しっかり受給するようにしてください。
(昭和24年4月1日以前生まれの男性、昭和29年4月1日以前生まれの女性については、老齢基礎年金の繰り上げを行うことで受給権を失う場合があります)

 

支給開始年齢

 

以下に支給開始年齢を記載します。

※定額部分については、これから60歳になる方は支給されませんので割愛します。

 

男性女性(民間)特別支給
報酬比例部分
原則支給
昭和24年4月2日
~28年4月1日
昭和29年4月2日
~33年4月1日
60歳65歳
昭和28年4月2日
~30年4月1日
昭和33年4月2日
~35年4月1日
61歳65歳
昭和30年4月2日
~32年4月1日
昭和35年4月2日
~37年4月1日
62歳65歳
昭和32年4月2日
~34年4月1日
昭和37年4月2日
~39年4月1日
63歳65歳
昭和34年4月2日
~36年4月1日
昭和39年4月2日
~41年4月1日
64歳65歳
昭和36年4月2日
以後生まれ
昭和41年4月2日
以後生まれ
なし65歳

※表の中で「女性(民間)」となっているのは、公務員共済では男女の差がなかったためです。

 

特別支給の老齢厚生年金の支給額(報酬比例部分)・・・64歳まで

 

下記の①と②を合計したものになります。
①平均標準報酬月額×7.125/1000×平成15年3月までの厚生年金加入月数
②平均標準報酬額×5.481/1000×平成15年4月以降の厚生年金加入月数

①と②で変化があるのは、平成15年4月から計算方法が変わり、賞与も含めることになったためです。これを総報酬制といいます。①は月給で、②は賞与も含めた額になることに注意が必要です。

平均標準報酬額は、給料の額そのものではありません。標準報酬月額と標準賞与額を合計して1か月平均したものです。標準報酬月額は以下をご覧ください。上限があり、現在は、月額605,000円以上の方は620,000円より増えることがありません。

平成29年9月度厚生年金保険料

標準賞与額は、もらった賞与の額の1,000円未満を切捨てした額で、上限は150万円です。

また、平均報酬額は、「再評価率」によって毎年度改定されます。再評価率とは、昔と今では貨幣価値が異なるので、今の価値に直しましょうということです。

平成30年度再評価率

 

では、平成15年3月までの平均報酬月額が25年間で25万円、平成15年4月からの平均報酬額が15年間で40万円だったとき、もらえる老齢厚生年金の額はどれくらいになるでしょうか?
(平均報酬月額・平均報酬額は再評価率を乗じたあとのものとする)。

①25万円×7.125/1000×25年×12か月=534,375円
②40万円×5.481/1000×15年×12か月=394,632円
①+②=929,007円/年

 

※昭和21年4月1日以前生まれの方は①の7.125/1000について、9.500~7.230/1000の読み替えの経過措置あり。

 

老齢厚生年金の支給額(原則支給)・・・65歳から

 

基本的な額は報酬比例部分と同じですが、これに加給年金額が追加されます。

加給年金額の受給には、被保険者期間240月(20年)以上が必要です。

追加される額は年額で、
65歳未満配偶者は224,700円×改定率・・・(平成31年度は×0.999=224,500)
18歳未満の子(障害ありは20歳未満)は第1、2子は224,700円×改定率、第3子以降は74,900円×改定率

※実際には、もらえるはずの定額部分との差額である「経過的加算額」もありますが、割愛します。

 

また、配偶者には「特別加算額」があり、受給権者が昭和18年4月2日生まれ以降の場合には、165,800円×改定率が加算されます。
※昭和18年4月1日以前生まれは生年月日により加算額が変わりますが、省略します。

 

まとめ

 

自分のこれまでの給料を思い浮かべれば、だいたいいくらくらいもらえるか、想像がつきますね。

大企業にお勤めだと加給年金を除いて150万円くらい、普通は90~120万円くらいでしょうか。

繰り上げ、繰り下げ支給をした場合には、支給額が変わってきます。

 

これに老齢基礎年金を加えることで、老後にもらえる年金額がわかることになります。
普通に40年お勤めの方で、だいたい年間180~200万円くらいといったところでしょう。

※実際にもらえる額は、ねんきん定期便などで確認するようにしてください。

 

※老齢厚生年金を受給しながら働く人もいますが、その場合は在職老齢年金という制度が適用されます。

>>在職老齢年金(60歳以上で働いている方への注意事項)を確認してください。

 

 

2 comments

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