worklifebalance

年次有給休暇がもらえる時期と日数

 

2018年に成立した働き方改革関連法では、労働者に対して年次有給休暇を必ず年間5日以上、時期を指定して取得させることが決まりました(10日以上付与された場合)。

 

働き方改革での有給休暇の付与の変更はこちら>働き方改革の注意点(有給休暇)

 

年次有給休暇とは、法定休日や所定休日とは別に、労働者がもらう権利のある休暇です。そして、その休暇を使用した間にも給料をもらうことができるものです。

どれだけでも使えるというわけではありません。これについても労働基準法で規定されていますので、順番に説明します。

ある期日に何日かの年次有給休暇をもらうことができ(付与され)、それを原則1年間かけて使っていくということをイメージしてください。

 

ここでは、年次有給休暇のもらえる時期と日数について説明しますので、使い方ついては別ページを参考にしてください。

年次有給休暇がもらえる要件

 

有給休暇がもらえる要件は、以下の2つです。

①初年度であれば6か月、2年目以降は1年間、 継続勤務していること。

②その間の 出勤率が80%以上であること。

 

継続勤務

 

普通に入社し、普通に出勤している場合には特に問題になりません。

しかし、下記のような場合でも、継続勤務とみなされ、勤務期間は 通算されます

  • 長期休職
  • 非正規社員を正規社員に転換(非正規社員として働いた期間も通算)
  • 在籍出向(元の会社の在籍期間が通算)
  • 定年後再雇用(定年前と後の期間を通算)
  • 有期労働者が更新を繰り返したとき
  • 会社が解散し、権利義務をすべて新会社が承継したとき(承継前後を通算)
  • 派遣労働者が違う派遣先で労働したとき(派遣元は継続している)

 

出勤率

 

初年度であれば、6か月間の、2年目以降は1年間の 出勤率が80%以上であることが必要です。

出勤率の計算は、出勤日数÷全労働日数で計算されます。

 

ここで、出勤日数には下記のものも含まれるので注意が必要です。

  • 業務上の傷病による休業期間(通勤災害によるものは除く)
  • 産前産後休業期間、育児休業期間、介護休業期間
  • 年次有給休暇を取得した日

 

また、全労働日数には下記のものが含まれません

  • 不可抗力による休業日、使用者側の事情による休業日、ストライキで休んだ日
  • 所定の休日に労働した日
  • 代休を取得して休んだ日

年次有給休暇がもらえる時期

 

基準日

 

一番最初にもらえるのは、雇い入れの日から 6か月後です。そのまま同じ会社に勤め続ければ、 1年ごとに毎年有給休暇をもらうことができます。

6か月経過日を「基準日」といい、 年次有給休暇の発生日になります。さらに1年ごとに基準日が到来する、ということになります。

 

斉一的取扱い

 

上記のように原則的な取り扱いをすると、社員が全員新卒採用で4月入社であればいいのですが、中途採用も活用している企業では、労働者ごとに基準日がことなり、誰がいつ何日付与されるかということの管理が大変になります。

そこで、 基準日を揃えるということも可能で、これを斉一的取扱いといいます。例えば入社日がいつであっても、年次有給休暇の付与日を4月1日にする、というようなことができます。

 

ただし、これによって労働者が不利益を受けることは許されませんので、4月1日以外の日に入社した労働者は、 6か月経過要件は短縮される方向でのみ認められることになります。

また、 短縮された期間については、すべて出勤されたものとしてみなされることになります。短縮された場合には、80%の出勤率は不要ということになります。

 

年次有給休暇として付与される日数

 

原則の付与日数と消滅時効

 

最初の6か月経過時に、年次有給休暇は 10日もらえるのが原則となっています。

その後、下記の継続勤務日数ごとに(1年経過ごとに)、年次有給休暇の 毎年の付与日数が増えます

 

 雇入れからの継続勤務日数 年次有給休暇の付与日数
 6か月 10日
 1年6か月 11日
 2年6か月 12日
 3年6か月 14日
 4年6か月 16日
 5年6か月 18日
 6年6か月以上 20日

 

年間の付与の最大日数は20日なので、6年6か月以上は同じ日数になります。

 

出勤率が80%未満であったときは有給休暇が付与されませんが、その間も当然、「雇入れからの継続勤務日数」としてはカウントされます。

 

1年間で付与された年次有給休暇を使いきれなかった場合、翌年に繰り越すことができますが、 繰り越しは翌年までです。これは、年次有給休暇の時効が2年なので、付与されてから2年以内に使用しなければ消滅するためです。

年間最大20日付与され、繰り越しが最大20日なので、前年にまったく使わなかった場合は、年間最大40日を使用できる可能性があります。

 

比例付与

 

パートタイマーなどのように、所定労働時間が少ない労働者の場合、正規社員と同じ日数を与えると多すぎることになりますので、「比例付与」という制度で均衡を図ります。

比例付与は、下記の どちらも満たす労働者に適用されます。
①週の所定労働日数は4日以下(例外として週以外で定める場合は216日以下)
②週の所定労働時間が30時間未満

 

条件を満たす労働者に対しては、

原則で計算された付与日数×週の所定労働時間÷5.2

で計算されます(端数は切捨て)。

 

年度途中で週の所定労働日数が変更になった場合

 

年度途中でパートタイマーから正規社員に転換した場合など、基準日と基準日の間で労働日数の変更があったときでも、 付与日数は変更されません

年次有給休暇は基準日に付与されるものであり、その途中の出来事は考慮されません。

ですので、パートタイマーとして比例付与で7日与えられた場合、次の基準日までの間に正社員になったとしても、途中で日数が変更になることはありません。

 

年度途中で1日の所定労働時間が変更になった場合

 

基準日と基準日の間で労働時間が変更になったとしても、 付与日数は変更されません。1日6時間労働だったのが8時間労働になっても付与された日数に変更はありません(時間数に応じて増えたりはしません)。

年次有給休暇は日数単位で付与されるため1日の労働時間の変更は考慮されないのです。

 

ただし、 時間単位で年休を使用していた場合、その残りの時間は、労働時間の変更に応じて修正されます。

6時間から8時間労働に変更した場合に、3時間の年休が残っていたときは、

3時間×(8÷6時間)=4時間

に変更されます。

 

 

続いて、>年次有給休暇の取得(使用)と注意事項へどうぞ

 

 

3 comments

  1. ピンバック: 労働契約を結ぶときの注意事項

  2. ピンバック: 年次有給休暇の取得(使用)と注意事項

  3. ピンバック: 働き方改革の注意点(有給休暇)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です